Vol.10 野球肩
こんにちは!
今回は僕の趣味でもある野球で肩に最も多い怪我とその予防法について書いていきたいと思います。
まず、野球肩とは投球動作のような腕を大きく振る運動を繰り返すスポーツで起こりやすいスポーツ障害です。なので野球に限らずテニスのサーブなどでも起こる可能性があります。
原因としては色々ありますが、過度な投球動作や肩のインナーマッスル(回旋筋腱板)などの筋力不足、股関節などの関節の柔軟性が不足している、正しい投球フォームができていない等が考えられます。
このような要因で起こるもので最も多いのがインピンジメント症候群です。
インピンジメント症候群とは、投球動作のような腕を振り上げる動作を行うと、肩峰に上腕骨頭がぶつかり、その間を走行している腱板(棘上筋)が挟まれ、肩峰下滑液包に炎症が起こることを言います。それによって肩の痛みが発症します。
症状(テスト)
有痛弧徴候(ペインフルアークサイン)
腕を挙げるまたは降ろすときに、60°~120°で痛みや引っ掛かりがあり、それ以上に挙げることができなくなります。
インピンジメントテスト
1.Neer(ニアー)テスト
肩甲骨を押さえながら、腕を他動的(自分じゃない人の力)に前方挙上して、痛みが誘発されたら陽性です。
2.Hawkins(ホーキンス)テスト
肩甲骨を押さえながら、肘90°屈曲、肩90°屈曲させ腕を他動的に内旋して、痛みが誘発されたら陽性です。
施術
基本的には保存療法で、数週間~数ヶ月の投球中止で改善されます。
ただ、ほかにも損傷している軟部組織があると長引く可能性があります。
投球中止の間にチューブを使った肩のインナーマッスル強化や下半身の筋力強化、体幹トレーニング、体の柔軟性を高めるストレッチ、投球フォームの改善などを行い、治療とともに再発を予防するための体づくりをしていくことが大事です。